iPodの普及によりCDが売れなくなる理由を思いついた

私的録音録画補償金制度の拡大に関するコラムを読んでいる時にiPodの普及によりCDが売れなくなる理由を一つ思いついた。


名付けて「音楽ライブラリのロングテール」だ。

 個人的には月に5〜10枚ぐらいのCDを購入しているが、ポピュラー系の邦楽アルバムは年にせいぜい2〜3枚しか買わない。

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080513/avt025.htm

大量の音楽をCD,MDなどの物理メディアで所有した時、棚のスペースや持ち運べる枚数、交換の手間などの物理的な制限が発生する。
このため100枚のCDを持っていても、再生されるのはお気に入りの10枚程度に集中するようになる。


しかし「1,000曲をポケットに入れて持ち運べる超小型MP3プレーヤー」のiPodの登場によって状況は変わった。
自分の音楽ライブラリをすべて持ち運ぶことにより、これまでならホコリをかぶっていたような音楽まで再生できるようなった。


このようなロングテール化が起きると、手持ちの音楽ライブラリに飽きるのが遅くなり、新しい曲を購入する動機が無くなってくる。


さらに、

楽曲の好みの問題もあるが、一過性の流行を作ろうとするばかりで、長い期間、楽しめるアルバムを提供しようという意図を、特にポピュラー系の邦楽アルバムからは感じられないからだ。

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080513/avt025.htm

10年前に買ったような「長い期間、楽しめる」音楽まで持ち運べるのだから、ますます新しいに費やす情熱も時間が減り新譜が売れなくなるだろう。


もちろん、CD売り上げの現象の原因は複数有るけど、今回思いついた「音楽ライブラリのロングテール化」も原因の一つに挙げられるのではなかろうか。


ちなみに、個人的には「私的録音録画補償金制度の拡大」には反対です。