ニコニコ動画によってアニメは30分広告になる

ニコニコ動画でのアニメ本編のアップロードが行われているが、このまま行くとテレビまんがは本当の意味で30分テレビコマーシャルになってしまうのではないか。

そして、広告へ・・・

現在、業界構造的が話題になっている深夜アニメの場合は、DVDなど「映像の価値」そのもので収益を上げる構造になっています。
しかし、ロボットアニメや児童向けのアニメなどは伝統的にスポンサーのおもちゃや関連グッツを売るための広告としての位置づけられていた部分もあり、登場するメカや小道具はもちろん、ストーリー展開までスポンサーの意図が深く入り込んでいました。


その結果、不自然な変身アイテムやら小道具をヒーローが使用したり、敵味方の双方にガンダムが登場していたのですが、おそらくこのような作品であれば、ニコニコ動画P2Pで本編の映像がアップロードされても「関連グッツの広告効果」の方が大きくなるでしょう。


そこで、この構造を深夜アニメに取り込むことで「無料配布されるほど利益の上がる」ことを目標としたアニメも作ることができるはず。


たとえば攻殻機動隊なら

  • フチコマが5体合体して巨大ロボットに変形する。
  • 義体ビックカメラで購入。
  • 少佐の義体にはインテルが入っている。
  • 公安9課のビルの入り口にはセコムのシール
  • 「個別の11人」が生徒会執行部のイケメンで、それぞれテーマソングを持っている。
  • マイナス40℃の環境でモービルワンオイルを入れているフチコマだけが活躍。
  • ウイルスバスター笑い男のハッキングを防ぐ。

などなど、作品内の様々な場所に広告を入れ込むことで、ネット上で無料公開されるほど利益の上がる作品になり、DVD販売などに頼らずともスポンサーからの収益のみでビジネスを成り立たせることができるようになるでしょう。


こういった広告商品が可能だとしても、アニメ制作会社が企業に対して直接営業するのは現実的ではないので、おそらく電通さんが良心的な手数料で広告を販売してくれることでしょう。



こんな未来は嫌なので、私はアニメの本編映像や映像特典がニコニコ動画P2Pでアップされる現状は好ましくないと思ってます。